PROJECT #01

列車プロデュース

WEST EXPRESS
銀河

PARTNER:JR西日本

2020年9月にデビューした長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」。『多様性』、『カジュアル』、『くつろぎ』をキーワードに、西日本エリアの魅力的な地域を結ぶ、これまでにない長距離列車だ。企画の構想段階から関わり、デザイン、開発、そして現在進行形である運行に至るまで、深く関わってきたJコミメンバーに思いを聞いた。

MEMBER

M.NAKAO

JRビジネス局 JR観光部

2019年入社

2020年4月頃よりプロジェクトに合流し、営業として銀河全体のプロモーションの実施や、宣伝物制作の全体管理を担当。メンバーの中では運行開始後の銀河にもっとも深く関わり、運行コースが変わるたび、販促物の改訂作業などを行っている。

A.YAMAWAKI

クリエーティブ局

2014年入社

プロジェクトにはネーミング提案のコンペから参加し、デザイナー川西氏との協業で、車内スペースのネーミング開発などを担当。運行開始後も、PR映像、販促ツールの制作を担当するなど、メンバーで唯一、銀河の構想・完成・運行まですべてに関わる。

H.MATSUMOTO

クリエーティブ局

2006年入社

ネーミング&ロゴデザイン提案の競合コンペにて、ロゴデザインを担当するアートディレクターとしてプロジェクトに参加。受注を獲得して以降はプロジェクトを離れ、主業務であるJR西日本を含むJR関連企業のクリエーティブ業務に注力する。

Y.TSUJIKO

第1営業部観光グループ
※プロジェクト当時

2012年入社

2019年8月、本社異動に合わせて銀河プロジェクトに合流し、運行開始に向けた各種プロモーションや、見学会・出発式の運営などを担当。運行開始後も2021年7月の紀南コース運行開始まで関わり、現在は北陸支社に戻り、引き続きJRを担当。

苦境を乗り越えて動き始めた列車。
魅力を届けるため共に走り続ける。

アイデアを振り絞りカタチに変えたクリエイターたちの奮闘

観光列車でも夜行列車でもない、まったく新しいタイプの長距離列車として誕生した「WEST EXPRESS 銀河」。Jコミはネーミング&ロゴデザイン提案のコンペから参加。中心となって動いたのが、山脇と松本のクリエイター組だった。

「WEST EXPRESS銀河の名前は1949年から2008年まで東京~大阪間を運行していた寝台急行列車に由来します。新幹線が走る前からあった列車で、長い距離を夜通し走るところが、今回の銀河と共通していたことから着想を得ました。また、運行エリアが瀬戸内エリアや、山陰エリアということもあり、車窓から美しい風景や星空を楽しんで欲しいという思いも込めました」(山脇)

山脇が提案したネーミングをもとに、ロゴの作成を行なうことになった松本。制作数は軽く20種類を超えたという。

「単に新しさだけじゃなく、歴史やレトロな雰囲気も感じられ、鉄道好きの人からも愛されるようなデザインに仕上げるのに苦労しました。コンペ受注後に別のロゴに変更となったので、個人的には少し残念な思いもありますが、コンペを通したというところで、自分の役目は果たせたのかなと思います」(松本)

スケジュールの読めないプロモーションやイベント準備に苦戦

クリエイターたちの健闘により受注を獲得した後は、山脇が外部の著名デザイナー・川西氏と連携をとりながら、車両デザインの開発などを進めていった。

「座席やオープンスペースにも全て名前をつけることになったのですが、銀河の世界観を大切にしながら、しっかりと機能を伝えることに、かなり苦労しましたね。何度も打合せを重ねて、時間をかけて決めていった分、思い入れも強いです」(山脇)

車両の開発と並行して、北陸支社から異動してきた辻子が営業としてプロモーションに奔走していく。列車のプロモーションは特殊で、なかなか撮影スケジュールを読むことができなかったと振り返る。

「写真が必要なのに、試運転や車両所の状況によって、いつ撮れるか分からない。クライアントから前日に連絡が来ることも多く、カメラマンを緊急手配してなんとか間に合わせるといった感じでした」(辻子)

「辻子とは吹田の車両所の夜間撮影に一緒に行ったよね。あの時の撮影は特に大変だったけど、そのおかげでノスタルジックですごく良いキービジュアルになった」(山脇)

苦戦を強いられながらも着々と準備を進める中で、最後の主要メンバーとなる中尾が合流。ついにWEST EXPRESS銀河のデビューの日が訪れる……はずだったのだが。

コロナに負けずに、もっともっと列車の魅力を発信したい!

「当初は2020年5月のデビューだったんですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響から9月に延期されたんです。延期が決まった後も緊急事態宣言の関係で、出発式を本当に行えるのかどうかすら、分からない状況での準備になりました」(中尾)

大幅に狂わされてしまったスケジュール。さらにコロナ禍の影響は車両設備にも影響を与えた。

「席の間隔を開けたり、ついたてを立てたり、インテリアに影響を及ぼす追加作業が発生しました。バタバタの中でなんとか間に合わせるといった感じでしたね」(山脇)

本当にデビューできるのか先が見えない中、それでも最大限できることを実行してきたメンバーたち。そして2020年9月11日、ついに「WEST EXPRESS 銀河」はデビューを果たす!

「実際に走っている姿を見た時は感動しました。お客様からの反応も上々で、たくさんの方に喜んでもらえて嬉しかったです。ただ、コロナ禍の影響で、まだまだ列車の魅力をアピールできていないことに、もどかしさを感じています。情勢が戻ってきたら、山脇さんたちに作ってもらった良い宣伝素材を生かして、銀河の魅力をたくさんの人に発信していきたいです!」(中尾)

WEST EXPRESS銀河が走り続ける限り、Jコミは走り続ける。より多くの人に、この列車の素晴らしさを届けるために。

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